南米コロンビア出身の美術家、
フェルナンド・ボテロ(1932~)
不思議な魔法が
人々、子ども、動物達をふくよかにする。
果物はみずみずしくなる。
花々もはち切れそうに膨らむ。
楽器や日用品は大きくなる。
おなじみ“謎の微笑み”の「モナ・リザ」が
この膨らんだふくよかな「モナ・リザ」となり、
ボテロ展では、ゆっくりと見ることができる。
1950年代後半から欧米で高く評価。
今では現代を代表する抽象芸術家のひとり。
絵の大きさに驚く。
ふくよかさが印象深く。
色彩がラテンアメリカ。
一瞬かわいいと思う‥‥
でも、小さな目に表情がない。
なぜかしら?
何かがあるはず‥
ボテロの絵には、
コロンビア社会のすべてが
作品に影響しているのだろう。
1984〜2020年制作
西洋美術史上の巨匠たちが描いた美しい人たちを
丸々とした姿に変容させた。
何かの意図があるのだろう。
素直に驚き楽しさを感じる。
ベラスケスの美少女マルガリータ王女。
ラス・メニーナスの宮廷道化師マリア・バルボ。
ゴヤの貴族の婦人像。
ヴィジェ・ルブランのマリー・アントワネット。
全てがまるまるとふくよかな女性になっている。
これらもボテロ展ではゆっくり見ることが出来る。
この森を通り抜けると美術館。
久しぶりにきた美術館。
名古屋市美術館では9月25日まで。
次は
京都市京セラ美術館
2022年10月8日-2022年12月11日。